今回は、鍛えようとする部位をより上手くたくさんの刺激を与える方法である、事前疲労法について紹介します。
以前の記事でぱーっと紹介した、ウィダートレーニング原則にもある事前疲労法は、主に大きい筋肉である太もも、背中、胸の中で、鍛えたい部位をまず単関節運動(アイソレーション種目)で、その部位に刺激や疲労を与えてから多関節運動(コンパウンド種目)のトレーニングでより多くの刺激を与えるトレーニング法です。
事前疲労法(Pre Exhaust)は、事前筋肉疲労法、プレイグゾースト法とも呼ばれています。
事前疲労法トレーニングは、なぜメイン筋肉に効かせられる?
トレーニングをしていく中で、このような経験をしたことがある人は必ずいると思います。
ベンチプレスを行う時に、肩か上腕三頭筋が先に疲れてしまい、上手くトレーニングを進められなかった。
懸垂を行う時に、上腕二頭筋や前腕筋が先に疲れてしまい、上手くトレーニングを進められなかった。
デットリフトを行う時に、前腕筋が先に疲れてしまい、上手くトレーニングを進められなかった。
ラットプルダウンを行う時に、上腕二頭筋や前腕筋が先に疲れてしまい、上手くトレーニングを進められなかった。
ダンベルプレスを行う時に上腕三頭筋や前腕筋、肩などが先に疲れてしまい、上手くトレーニングを進められなかった。
ディップスを行う時に、上腕三頭筋が先に疲れてしまい、上手くトレーニングを進められなかった。
レッグプレスを行う時に、ハムストリングが先に疲れてしまい、上手くトレーニングを進められなかった。
ベンチプレスで例えるなら、大胸筋を鍛えたくてトレーニングをしますね。
しかし持ち上げる腕力が足りずに上腕三頭筋がギブアップしてしまうと、まだ大胸筋に刺激を与えたいのに続けられなくなってしまいます。
つまり鍛えようとする部位よりも、その部位を補助する筋肉が先に疲れてしまって上手くトレーニングができない場合に事前疲労法を行うことで、その日に鍛えようとした部位をしっかり鍛えることができるという理論です。
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事前疲労法の実例トレーニング
例としてそれぞれの部位ごとに行うと良い事前トレーニング(アイソレーション種目)を紹介します。
最高重量ではなく少し軽めにして3セット程度行います。
1.胸を鍛える日
大胸筋を事前に疲れさせるために、
・ペクトラルフライ
・ペックデックフライ
・ケーブルクロスオーバー
・ケーブルフライ
・ダンベルフライ
などを少し軽めの重量で3セットやってからベンチプレスなどを行います。
2.肩を鍛える日
肩の中でも特に鍛えたい部位の単関節のトレーニングを軽めで3セット行ってほどやってから、ショルダープレスなどのプレス系のトレーニングを行います。
・三角筋中部により多く刺激を入れたい場合はサイドレイズを、
・三角筋前部により多く刺激を入れたい場合はフロントレイズを、
・三角筋後部により多く刺激を入れたい場合はリアレイズを事前に行います。
3.背中を鍛える日
広背筋を鍛える動作(引く動作)では必ず上腕二頭筋と前腕筋が関わってきます。そのために腕が先に疲れてしまうケースが多いです。
腕の力はほぼ使わずに広背筋だけに疲れを与えさせるには、ストレートアームラットプルダウンを少し軽めで3セット行ってから本番に入ります。
4.足を鍛える日
足は太もも前面の大腿四頭筋だけではなく、太もも裏面のハムストリング(4つの筋肉の総称)、お尻の筋肉である大臀筋など周りの部位も大きな筋肉です。
スクワットをフルレンジで行う場合は、この3つの部位が全部強く刺激が入ります。
ただこうした場合、自分が弱い部位から疲れますので、バランスよく鍛えていきたい場合には強い方を事前に疲れさせる必要があります。
基本的には大腿四頭筋が一番強いので、レッグエクステンションを軽めで3セットやって大腿四頭筋だけに刺激を与えてからフルスクワットを行うと良いでしょう。
ハムストリングが強い場合にはレッグカールを、
大臀筋が強い場合にはヒップスラストが事前疲労法のトレーニングとしてふさわしいです。
もしくは、よりヒップアップ・美尻を目指している(目的が明確にある人の)場合は大臀筋に集中的に刺激を入れるために、事前疲労法としてヒップスラストやヒップブリッジなどを行うと良いでしょう。
メイン筋肉をより効かせたい人は事前疲労法トレーニングをぜひ!
筋肉の成長がなかなか見えてこないと感じている人や腕が疲れてしまいやすい人は、事前疲労法で行うことでメイン筋肉の張りを体感できるでしょう。
毎回毎回やるのではなく、前からお伝えしていますが筋肉は「慣れて」しまうと育ちにくいので、適度に日にちを空けながら取り入れてみてください。
今日は朝7時から9時まで肩を鍛えました。
いつもこの時間で週6日鍛えています!(Ryo)
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