筋トレをしていく中でよく出てくるのがバーベルやダンベルなどの握り方です。トレーニング用語では英語が主流なのでグリップ(Grip)と呼ばれます。
トレーニング種目によってグリップ方法が変わったり、同じ種目でもグリップを変えることで効かせられる筋肉部位が変わったりするので、グリップの種類は覚えておくと良いです。
両手の持つ位置の広さによるグリップの種類
グリップの幅の広さによって呼び名がそれぞれついています。
基本の肩幅と同じ間隔を開けた状態はスタンダードグリップです。肩幅よりも狭くした状態をナローグリップやクローズグリップ、肩幅よりも広めにしたらワイドグリップとなります。スタンダードグリップなどは普通に持った状態なので特に呼ばれることはあまり無いですが、ナローグリップやクローズグリップはトレーニングの種目によってはトレーニング名にも使われます。
肩幅で持つ | 肩幅より狭く持つ | 肩幅より広く持つ |
スタンダードグリップ | ナローグリップ クローズグリップ |
ワイドグリップ |
掴んだ手の向きによるグリップの種類
主に使われるものから紹介します。大きく分けるとバーやダンベルを上から持つのか、下から持つのか、横向きに持つのかで呼び名が変わります。
1.オーバーグリップ
オーバーグリップはバーを上からつかむ順手の持ち方で手の平が下向きになります。オーバーハンドグリップ、ミディアムグリップとも呼ばれます。
ベンチプレス、デッドリフト、スクワット、ミリタリープレス、バーベルローイングなど、様々なトレーニングによく使われるグリップです。筋トレの一番基本のグリップとも言えます。
2.アンダーグリップ
アンダーグリップは、オーバーグリップに対し反対に逆手で持つグリップです。バーを下からつかみ、手の平が上向きになります。リバースグリップとも呼ばれます。
主に上腕二頭筋を鍛えるバイセプスカールのトレーニングによく使われていますが、他にもチンアップやリバースグリップラットプルダウンなど、よく活用されるグリップ方法です。
3.ニュートラルグリップ
手の平が内側に向かい合わせになってつかむ方法をニュートラルグリップと言います。ハンマーグリップ、パラレルグリップとも呼ばれます。
バーベルではできないので、主にディップスベンチ、ダンベル、プレート、Vバー、マシンなどを利用するときに使われます。
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4.オルタネイトグリップ
オルタネイトグリップは、片方はオーバーグリップ(順手)、もう片方はアンダーグリップ(逆手)と、持ち方を左右変えて行う握り方です。ミックスグリップとも呼ばれます。
握力を増やす効果があるので高重量のデッドリフトを行う時に使う場合があります。
しかしデッドリフト以外のトレーニングでは全く合わないので、オルタネイトグリップはデッドリフトでしか使えません。バーベルローイングのようなトレーニングをオルタネイトグリップで行うとかなりのアンバランスが生じますのでオルタネイトグリップで行ってはいけません。
さらにデッドリフトでも、本来のやり方はオーバーグリップなのでオルタネイトグリップで達成した重量は公式では認められません。ですからこのオルタネイトグリップは通常使うことはほとんどありませんし、トレーナーとしてこの持ち方で教えることはまずありません。(持ち方の種類として今回は紹介しています)
5.フックグリップ
フックグリップは、親指を人差し指と中指の中にしっかりと入れて握る方法です。ピンチグリップとも呼ばれます。
これもメジャーなグリップではなく、通常のトレーニング(筋トレ)を行う人は特に使うことはありません。主にパワーリフティングを行う人が1、2レップの重量挙げを行う時に使うグリップです。
フックグリップが一番握力が強くなると思うかもしれませんが、実際はかなりの練習を重ねないと一般的なグリップより弱いです。なので、専門的にパワーリフティングを行う人が使うグリップで、筋トレで体を作っていく人には不要です。(これも持ち方の種類として今回は紹介しています)
バーを掴む時の親指によるグリップの種類
バーをつかむ時に親指をバーに巻きつけるサムアラウンドグリップか、バーから親指を外したサムレスグリップという呼び方のグリップ方法もあります。
普通に持った状態はサムアラウンドグリップとなり、トレーニング種目や鍛え方によってはサムレスグリップにして行うこともありますが、筋トレでは基本的にサムアラウンドグリップで行うべきですので、これ以上は言及しません。
サムレスグリップは状況によっては重大な怪我につながることもありますので、気軽に取り入れるのはおすすめではありません。
筋トレのグリップ種類まとめ
同じグリップでも呼び名がいくつかあったりするのでたくさんあるようにも見えますが、実際に使用されている種類はとても少ないです。
このサイトでもよく出てくるのは「オーバーグリップ」、「アンダーグリップ」、「ニュートラルグリップ」です。実践して体でトレーニングのやり方を覚えていけば名前を忘れても何も問題ありませんが、慣れないうちはグリップ方法もしっかり覚えておきましょう。
グリップの名前 | 持ち方・握り方 | 使用頻度 |
スタンダードグリップ | 肩幅の広さで持つ | ★★★ |
ナローグリップ クローズグリップ |
肩幅より狭くして持つ | ★★★ |
ワイドグリップ | 肩幅より広く開けて持つ | ★★★ |
オーバーグリップ オーバーハンドグリップ ミディアムグリップ |
バーを上からつかむ(順手) | ★★★ |
アンダーグリップ リバースグリップ |
バーを下からつかむ(逆手) | ★★★ |
ニュートラルグリップ ハンマーグリップ パラレルグリップ |
手の平が内側に向かい合わせの向き | ★★★ |
オルタネイトグリップ ミックスグリップ |
順手と逆手で交互に持つ | ★ |
フックグリップ ピンチグリップ |
親指を他の指の中に入れて持つ | ★ |
サムアラウンドグリップ | 親指をバーに巻き付けて(普通に)握る | ★★★ |
サムレスグリップ | バーから親指を外して握る | ★ |
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