筋トレの回数は10回が良いの?おすすめされる理由や効果とは

筋トレの回数は10回が良いの?おすすめされる理由や効果とは 【筋トレ知識】
パーソナルジム フォルス

筋トレでは回数を気にするよりも、負荷(重量)をかけることや筋肉を疲れきるまでやることに注力した方が良いと過去記事でお伝えしましたが、今回はどうしても気になる回数についてみていきたいと思います。

筋トレを始めたばかりの人に基本的に与えられる筋トレメニューにはたいてい共通点があります。
1セットあたり10回やる、という回数です。

なぜ10回なのでしょうか。区切りがいいから?数えやすいから?15回じゃダメなの?

と思った人は今回の内容を参考にしてみてください。

 







筋トレの回数を考察~人には集中できる限界線がある

筋トレの回数は10回が良いの?おすすめされる理由や効果とは

人間の脳はひとつの物事、動作では約3~5回、時間では10秒程度の集中力が最も高く、10~15回を超えると集中力がだんだんと落ちていきます。

20回以上の回数(ハイレップス)になると、集中力が落ちてどうでもいいことを考えはじめてフォームが崩れたり、思わぬ怪我につながる場合もあります。
これは意思が強い、弱いということではなく、人はみんな元々そうなりやすいです。

人間の意識領域を管轄に持つ脳の神経回路によって、それ以上集中できない作りになっているのです。

 

それを超えて同一の動作を繰り返し続けていると、いわゆる工場催眠(Line Hypnosis)という段階に入ります。
意識領域が「このくらいなら私がやる必要はないよね?」と判断し、繰り返していたことを無意識領域に渡し、他のほうを管掌する現象です。

工場の組立員がベルトコンベアの前に座って頭ではどうでもいいことを考えながら、手は意識しなくても同じ動作を繰り返すことを表現した言葉です。

この意識領域が一つの状況に長く集中できない理由は、特定の状況に集中しすぎて、自らが無防備な状況になることを防ぐ生存の本能です。
鹿は草を食べる途中にたまに頭をあげて周辺を見て身を守るのもそうです。

 

 

低重量高回数のトレーニングは集中力が続かない

集中力をメインに考えるなら3~5回といった低回数が良いです。

しかし問題はかなりの高重量を使わないと、低回数制ではしっかり筋トレができないということです。

ですので適切な重量でもう少し回数を増やした10回前後が一般的には一番な無難な回数となるでしょう。

初心者でなくても10回という回数は一番理想な回数であるのは間違いありません。
やはりそれ以上になるとフォームや集中力がだんだんと乱れてきます。

何度も繰り返して正しい動作やフォームを身につけることができる反面、間違った動作やフォームであっても体に記録されてしまいます。
特に初心者の時ほど、間違っている動作やフォームを早く直したほうが運動神経系に「正しいフォーム」を覚えさせられます。

 

では軽い重量で20回、30回、あるいはそれ以上も「集中して」やっているという人たちは一体なんなのでしょうか?
集中力もトレーニングすればよくなりますが、だからといって何十回もずっと集中できるほどではありません。

それは集中してやっていると思っていても、結局は自分が集中してやっていたと思っているだけです。

 

6回までは集中できていたが、突然トレーニングが終わったら何を食べるか考えはじめて12回になってから気を取り戻し、18回になったらまたテレビなどに目を向けてしまい、25回頃に腕がきつくなってきたら再び気を取り戻して集中し、30回で終了。

おそらく低重量高回数でトレーニングするほとんどの人がこうなっていると思います。

高回数のトレーニングでは動作の間、本人も知らないうちにトレーニングへの集中から抜けている瞬間があります
あなたもそうでしょうし、僕も同じです。

ちなみにこのような低重量高回数制のトレーニングは気を抜く時も怪我をすることがないマシンがおすすめです。

 



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集中力が欠けたトレーニングのデメリット

筋トレの回数は10回が良いの?おすすめされる理由や効果とは

ではトレーニングの集中力が欠けるとどんなデメリットがあるのでしょう。

一番はケガをするリスクが高くなります。集中力が無くなると動きが雑になりますし、基本フォームから外れることもあります。

また、メインターゲットの筋肉にいかに意識を注いでいるかでトレーニング効果も変わります

バーベルカールをやるなら上腕二頭筋に力が入っていることを感じながらトレーニングするのと、テレビを見ながら同じ回数トレーニングするのとでは、確実に前者の方が筋肉へ大きく刺激を入れることができます。

実際にリハビリ運動でも(重量がいくら軽くても)15回を超える高回数はほとんどさせません。

リハビリでは重量はやや軽めにして回数は10~12回以内にした方が断然安全です。

もちろん軽いので限界回数には及びませんが、その代わりにインターバルを30秒以内にしてすぐに次のセットに入れば、高回数トレーニング効果とほぼ同じ効果を出すことも可能です。
このほうがトレーニングの集中力も維持しながらも負傷の恐れも防ぎ、トレーニング強度を維持できます。

実際やってみればわかりますが、30秒のインターバルでは普段より重量を軽めにしても体感的にはかなりきつくなります。
(トレーニングの強度を変えるには重量だけではありません。他にもいろいろあります。)

 

 

それでもたまには高回数のトレーニングも必要

しかし集中力が落ちるから、危険性が高いからといって高回数でやる必要がないという意味ではありません。
高回数のトレーニングは精神力トレーニングと持久力トレーニングに有効です。

筋トレをうまくやっていくには強い体も必要ですが、いつでも限界まで追い込める根性も必要です。
普段のトレーニングから変化を与えるためにも必要になる時もあります。

例えばウイダートレーニングの原則の中の、レストポーズ法というトレーニングのスキルも、とてもハードな高回数のトレーニングになります。

 

 

まとめ~結局1セット10回はちょうどよい回数だけどたまには変化も

筋トレの回数は10回が良いの?おすすめされる理由や効果とは

何でも10回が良いという訳ではありませんが、集中力の面や高重量すぎない負荷をかけてトレーニングするには10回を一区切りとして3~5セットやるのが基本でありバランスが取れたやり方です。

といっても自分にとってやや軽めの重量でやった場合、10回終えてもまだ余力が残っているなら、もちろん力が出なくなる限界まで続けて行うべきです。

「10回が良い」というのは、10回続けて体力が限界になる程度の重量でやりましょうということです。

限界までできる最大回数をレップ数とも言いますが、上級者になるとこのレップ数を2~3回にして極度の高重量で補助者をつけてやることもあります。

 

いつも同じトレーニング内容では体が「慣れて」しまい、筋肉量や筋力アップへの変化が停滞することもあります。

10回を基本としながらも、たまには重量を変えて(軽くして)高回数にするなど、日々の筋トレメニューに変化を与えていきましょう!

 

 





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