筋トレをしていて痛めてしまいやすい部位は、多くの人は腰でしょう。
手首や首も負傷しやすい部位ですが、腰は普段の生活でもくしゃみをした瞬間や重いものを持った時にぎっくり腰になったりと、とにかく痛めやすい場所です。
トレーニングでは高重量で鍛える場合には特に気をつける必要があります。
また「いつも鍛えているから大丈夫」と自分の体を過信しすぎて無茶をすると、ひどい場合には数日間動けないなんてこともありますから、腰の負傷は起きないように気をつけたいものです。
そんな時に腰を補助してくれるのがウエイトトレーニングベルトです。
トレーニングベルト、パワーベルト、リフティングベルトなど色々な呼び方があります。
トレーニングベルト(リフティングベルト)が効果的なトレーニング種目は
トレーニングベルトとは、腹圧を高めて腰の支える力を一時的に強くしてくれるトレーニング補助用品です。
決して腰を物理的に支えてくれるものではありません。
腹圧を高めるというのは、腹筋と横隔膜を収縮させて腹腔内の圧力を上げることです。そうすることで力が発揮しやすくなります。
どんな人でも重いものを持ち上げる前は無意識にお腹に力を入れています。
トレーニングベルトを着けると、腹圧が高くなってお腹に力を入れやすくしてくれるのです。
主にデッドリフトやスクワットのような高重量を扱うトレーニングで特に腰を多く使う時に使います。
●デッドリフト
●スクワット
●ミリタリープレス
●ベントオーバーバーベルローイング
●(瞬発力が必要な)ケトルベルのトレーニング
簡単に言うと、かがんで重いものを持ち上げる動作でベルトが有効です。主に背中や足を鍛えるトレーニングに多いです。
しかし、毎回ベルトを着ければ良いのかと言うと、そういうわけでもありません。
軽い重量で行う時は使わない方がいいです。特に初心者のうちは腹筋などに力を入れて上半身を強く固める練習が必要なのに、最初からこういう道具に依存しすぎてしまうのはかなり良くないです。
セットの後半の重量が上がってきた時に使用したり、腹圧をかけて行う必要がある種目のときだけ使用します。
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トレーニングベルトには種類がある
重量挙げ用のベルトや、パワーリフティング用のベルトなど、トレーニングベルトは目的によって種類がいくつかあります。
そんな中でも初心者でも扱いやすく、持ち運びにも便利なのがネオプレーンベルトです。
ネオプレーン(ネオプレン)とは…ダイビングスーツの素材にも使われている合成ゴムで、クロロプレンゴムを主体とした伸縮性や防水性に特化したもの
ゴムが主体といっても表面はナイロン製が多く、体にフィットしやすくてレザーより柔らかいです。
●素材の違いではレザータイプ(本革・人工革)とネオプレーンタイプ(ナイロン)
●形状の違いではリフティングベルト(後ろだけ幅広)とパワーベルトタイプ(幅広のストレート)
●留め具の違いではピンタイプとマジックテープタイプとレバーアクションタイプとクイックリリースタイプなど
よく見かけるレザー製のベルトの方が高重量に適していますが、使い始めはかなり硬くて体になじむまで時間がかかるというデメリットもあります。
しかしレザー製ベルトの方が補助する力がありますので、重量挙げのようにかなりの高重量で瞬発力を必要とする動作の際にはこちらの方が良いです。
前も後ろも幅広のパワーベルトタイプは、初心者や女性には腹部のあたりが邪魔になりやすいので、後ろだけ幅広のタイプが扱いやすいです。
ジムのフリーウエイトエリアによく置いてあるベルトは、ほとんどが重量挙げに向いているベルトです。
トレーニングベルトの巻き方・使用時はバルサルバ法で。
ベルトを使用したトレーニング時はバルサルバ法を使うのが基本です。
バルサルバ法(ヴァルサルヴァ法)…動作時に息を止めて一時的に力を出すやり方。血圧や心拍数も上がる。火事場の馬鹿力などヴァルサルヴァ法の表れ。
やってみると分かりますが、お腹にぐっと力を入れて息を止めると、お腹が少し膨れて硬くなり力が入れやすくなっています。
腹圧を上げるためにベルトはややきつめに締めます。ベルトを着けていることでそれ以上お腹が膨らまず、その分が力となって入ります。
しかしあまりにきつく締めすぎると腹圧が上がりにくくなって、むしろ腰の力が弱くなります。
ベルトをつける位置は骨盤と肋骨の間のウエストで、骨が当たらない腹部の自分が楽な位置にします。
着けてから前面の部分を少しだけ下ろしておくとベルトの上にお腹が乗るようになって力が入れやすいです。
トレーニングベルトのおすすめ!初心者が選ぶ際の参考に
ベルトも様々な種類や形がありますが、今回はボディメイクを目的にジムに通う初心者が使いやすいものを紹介します。
こういう方々が行う一般的な筋トレやクロスフィットでは、初めて使用するには革製品では固くて扱いにくいので、ナイロン製のベルトやネオプレーンベルトが合います。
評判も良くて実際にも使いやすいブランドはシークのリフティングベルトでした。個人的に一番好きなトレーニングベルトです。
しかし中級者・上級者になってくると重量もずいぶん上がり、ナイロン製のベルトでは物足りなくなってきますので、そのような人にはゴールドジムのレザーベルトが良いです。
Schiek(シーク)リフティングベルト
king2ring トレーニングべルト
GOLD’S GYM(ゴールドジム)ネオプレーンベルト
GOLD’S GYM(ゴールドジム) レザーベルト
トレーニングベルトは毎回使えば良いという訳ではない
筋トレで使う道具はあくまでも補助です。
最後にもう一度言いますが、ベルトは腰を支持する道具ではありません。腰の代わりに支えてくれるわけではないのです。
使うことでいつもより高重量が扱えるようになったり、体を痛めるリスクも減らせることがありますから、使うのに慣れてしまうと無しで筋トレするのが不安になってしまうかもしれません。
ですが、補助グッズは使わないでトレーニングをするのが本来の姿です。
「今日は前回よりも重量を上げてチャレンジしよう」
「今日は体幹も鍛えたいからベルトは使わずに少し重量を落としてやろう」
といったように、その日の目的やトレーニング内容を考えて上手にトレーニングベルトを活用していくと良いですね。
トレーニングベルトは最低でも自分の体重以上の重量を扱うときに使用するようにしましょう。
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